似たような話をいくつか。
一つ目は現実の話。
人間の体内では幾つもの細胞が生まれては死んでいく。この繰り返しにより、
何年というスパンで見れば(更には細胞レベルで見れば)人間の体は
物理的には全くの別物となってしまっている。
が、通常我々は十年前の自分と現在の自分とに何らかの(おそらくは精神とか
意識とか呼ばれるあたりでの)連続性を認識して、「肉体を構成する細胞に
一つも同一のものが無い過去の自分と現在の自分は別のものである」という
類の主張はしない。
二つ目は仮想の話。
SFには時々物質転送機などと呼ばれる機械が登場する。
〜続く〜