さてこのゲームでも、近年アーケードゲームでよく見受けられるようになった
カードシステムを採用していて、それに自分の記録やポイントがデータとして
書き込まれていく。で、このポイントは自己記録を更新したりコンピュータに
勝ったりすると多く獲得できるわけなのだが、それ以外にも筐体ごとでの
最速記録を更新することによっても獲得でき、さらにそれは車種別と
全体での記録に分かれている。


さて、ここで問題である。このゲームで舞台となっている峠が8コース。
それぞれに右回り左回りや上り下りがあり、それは別コース扱いになる。
そして選択できる車は35種。その組み合わせたるや、軽く500を超えてしまう。
果たしてその全てにおいて、極められたタイムが残されているだろうか……?


答えは否である。朝から晩までひっきりなしに客が遊んでいくような
店ならともかく、私が行っているのは地方のちょっと小さなゲームセンターである。
中には全然走られていない組み合わせだって存在する。
実は今日たまたま、それに出くわした。タイムアタックで初めてのコースに
出て、とりあえず完走したので自己ベストの表示が出るのは当然だったのだが、
それに続けて車種別レコードの更新の表示まで出たのだ。これにより、
思わぬポイントまで獲得。これはつまり、自分より速い人が同じコース・
同じ車で走らない限り、私が自己ベストを出せばすなわち車種別ベストに
なるわけである。こんなおいしい話はない。


鄙びたところにはそれゆえの利点もあるということである。