どみの。

NHKでやっていた小学生のドミノ大会を思わず見てしまう。
錆び付いている物理学的な思考が触発されてしまうね、これは。
ドミノとなる物体(ルール上なんでも良いらしい)は極力軽いほうが 良いだろうとか、倒れていく進行方向に長いほうが良いだろうとか。 極論を言えば、10mの距離に100個のドミノがあるよりも、1個の 細長いドミノ(と呼べるかどうかは怪しいが)を置いたほうが圧倒的に 速い(大会では、20mの距離を往復し、途中で指定の障害物を 4つ越えてそのタイムで競われる)。
優勝した小学校は(去年の大会で2位だったらしいのだが)、リーダーの 子がかなり賢くて、基本のドミノを空のペットボトルをたばねた 軽くて太いものとし、ドミノを倒すエネルギーを得るための加速器として 砂を詰めた重いペットボトルを立方体状の器具(これは相対する二面が 無くなっており、簡単に潰れる)の上に置き、ふくらませた風船を 仮の支えとして中に入れておく。加速器の手前のドミノに針を付けておけば、 順番に倒れてきた時には風船が割れて一気に上のペットボトルの重みで 器具はつぶれるのである。
とにかくそれは、勝つためにスピードを追求した見事な設計のもので、 バタバタと倒れていくという見た目の派手さは無いが圧倒的な速さで 衝撃を伝達していき、他の小学校が及びもつかないタイムで優勝した。